GitLabクラウドライセンスの概要
クラウドライセンス
クラウドライセンスは、Self-ManagedインスタンスでGitLabの有料サブスクリプション機能をアクティブ化するための仕組みで、ライセンスファイルを手動で管理・アップロードする代わりに、アクティベーションコードを使って簡単にアクティブ化できます。このライセンス方式は2021年8月に初めて導入され、2022年7月からはSelf-Managedのお客様向けのデフォルトのアクティブ化方法となりました。クラウドライセンスを利用してアクティブ化を行うと、お客様のGitLabインスタンスは毎日自動でGitLabとサブスクリプションデータを同期するようになります。
この定期的な使用状況データの同期により、GitLabはお客様のご利用環境の変化に応じて、より適切なサポートを提供できるようになります。また、サブスクリプションの超過分の精算や、期間途中での機能追加、更新手続きなどを、よりシンプルかつ効率的に管理いただけます。
GitLabでは、ライセンスファイルの運用を廃止し、より効率的にお客様と企業の利用拡大をサポートできるよう、クラウドライセンスへ移行しています。クラウドライセンスには以下のような利点があります。
- **ライセンス管理の柔軟性が向上:**従来のライセンス方式では、複数年契約の各年分のライセンスファイル、追加シートの購入、契約更新ごとに、GitLabの営業担当とのやり取りが必要でした。このような手動対応は、作業の遅延や非効率を引き起こす原因となっていました。クラウドライセンスでは、こうした購入や更新情報がインスタンスに自動同期されるため、お客様による操作は不要です。
- **待ち望んでいた効率性:**クラウドライセンスは、購入・更新・アドオンに関するライセンス管理を効率化するための重要なステップです。クラウドライセンスにより、四半期ごとに調整できるサブスクリプションを有効にすることができ、これまでのTrue-up方式のように、契約期間終了時にまとめて超過分を精算する必要がなくなり、利用状況に応じて超過分を四半期ごとに支払うことが可能となります。さらに、自動更新機能も利用できるため、毎回手動で更新手続きを行う必要もなくなります。
クラウドライセンスは次の2つの部分で構成されています。
1.**アクティブ化方法:**複数のライセンスキーを管理する従来の方法に代わり、1つのアクティベーションコードでライセンス情報を同期する新しい仕組みです。 2.**サブスクリプションデータの同期:**ライセンス情報が毎日GitLabに送信されます。
送信されるデータは、GitLabライセンスの管理や、将来の更新・アドオン購入・シート数の調整などをサポートするために必要最小限の内容に限定されています。知的財産、ソースコード、その他のユーザーの個人情報は一切含まれません。送信されるのは、サブスクリプションに紐づく管理者アカウントの氏名、会社名、メールアドレスのみで、これらの情報はすべてライセンスキー内で暗号化されています。なお、送信される項目を任意で除外することはできません。
ライセンス同期で送信されるデータ項目の詳細は、サブスクリプションデータに関するドキュメントをご確認ください。
クラウドライセンスの有効化
クラウドライセンスは、GitLab Self-Managedご利用のお客様すべてにご利用いただけます。GitLabと直接契約されている場合はもちろん、チャンネルパートナーや提携パートナー経由でご契約の場合でも、支払い方法や契約形態にかかわらずご利用可能です。ただし、教育機関向け、オープンソース、スタートアップ企業、Freeの各プランでは現在ご利用いただけません。
**クラウドライセンスを利用するには、GitLabのバージョンが14.1以上であり、インターネットに接続できる環境が必要です。**14.1未満のバージョンをご利用の場合は、クラウドライセンスの利点を活用するためにインスタンスのアップグレードをおすすめします。また、インスタンスがファイアウォールによってブロックされている場合は、クラウドライセンスが利用できないことがあります。受け取ったアクティベーションコードをインスタンスに適用できない場合は、サポートチームまでお問い合わせください。トラブルシューティングや、従来のライセンスファイルの発行をご案内いたします。
2022年7月以降に新規または更新でGitLab のサブスクリプションを購入された場合、初回購入時のメールまたはカスタマーポータルからクラウドライセンスのアクティベーションコードを取得できます。アクティベーションコードを使ったインスタンスのアクティブ化方法については、ドキュメントをご参照ください。
既存のお客様で従来のライセンスファイルを使用されている場合も、中途でクラウドライセンスのアクティブ化が可能です。更新を待つ必要はありません。
- GitLabから直接ご購入の場合は、カスタマーポータルからアクティベーションコードをコピーしてインスタンスに適用してください。認定リセラー経由でご購入の場合は、新たにサポートリクエストを提出し、理由の種類に「ライセンスおよび更新の問題」を選択していただくと、クラウドライセンスのアクティベーションコードを受け取れます。
オフラインクラウドライセンス
オフラインクラウドライセンスの承認を受けた場合、ライセンスファイルがメールで送付されます。GitLabから直接ご購入の場合は、カスタマーポータルからもアクセス可能です。
ライセンスファイルをインスタンスにアップロードすると、毎月Sold To
の連絡先宛にリマインダーが届き、インスタンス管理者全員にはアプリ内バナーが表示されます。これにより、使用状況データをエクスポートして[email protected]へメール送信いただくよう促されます。エクスポートするデータはクラウドライセンスのオンライン同期で送信されるものと同じデータ項目を含み、GitLabはこの情報を基にサブスクリプションの状態を管理します。受信したデータはFrom
メールアドレスではなくファイルの内容で自動照合され、正しく管理されます。対応するファイル形式は ‘application/octet-stream’
、‘text/csv’
、‘application/vnd.ms-excel’
です。
管理者がデータのエクスポートを完了するまで、リマインダーバナーは表示され続けます。完了後はバナーが消え、その月は表示されません。翌月になると再び表示されます。オフラインクラウドライセンスを利用している間に毎月のデータ共有がされない場合、GitLabは使用状況を把握できず、追加購入や更新手続きに支障が生じる可能性があります。ただし、インスタンスのダウングレードやその他の影響は発生しません。
オフラインクラウドライセンスに関心がある場合は、担当のアカウントマネージャーにご相談ください。適用対象となるかどうかご案内いたします。
追加リソース
- クラウドライセンスまたはオフラインクラウドライセンスの適用対象かどうかの詳細については、担当営業にお問い合わせいただくか、こちらのフォームをご記入ください。
- アクティベーションコードまたはライセンスファイルの適用に関するサポートが必要な場合は、サポートチームまでご連絡ください。