公開:2024年12月9日
1分で読めます
翻訳者により詳細なコンテキストを伝える新機能がGitLabに追加されました。翻訳コミュニティに参加して、GitLabをあなたの言語に翻訳しませんか。
GitLabは、翻訳者と校正者で構成されたグローバルコミュニティによって継続的に翻訳されています。この活動はCrowdinを通じて行われており、78の言語に翻訳することで、GitLabを世界中のユーザーにとってより身近なものにしています。GitLabの翻訳コミュニティには、ボランティア翻訳者、GitLabユーザーである社会人、大学の授業のプロジェクトの一環として翻訳に取り組む学生が参加しています。
コミュニティではすばらしい協力体制が築かれているものの、翻訳しているテキストのコンテキストが十分にわからないという、大きな問題に直面することがあります。
優れた翻訳とは、単なる言葉の変換ではありません。意味や意図、わかりやすさをターゲット言語でも維持しなければなりません。ソフトウェア翻訳には、特殊な技術が求められます。優れた翻訳者は、複数の言語だけでなく、製品に関する技術的な知識にも精通していることが一般的です。また翻訳に関連して、以下のようなさまざまな作業を行っています。
翻訳者はコンテキストの調査や質問、GitLabの製品ドキュメントの確認に多くの時間を費やしています。適切なコンテキストがなければ、単純なテキストであっても誤訳され、ユーザーのワークフローを混乱させる可能性があります。GitLabの特長は、翻訳者が製品開発のコンテキストの大部分に直接アクセスできるオープンコアモデルにあります。この透明性により、翻訳者はGitLabのグローバル製品の真の共同制作者として積極的にコントリビュートできます。
翻訳者のニーズに応え、より多くのコンテキストを提供するために、GitLabは新たな機能を開発しました。翻訳可能な各文字列へのコンテキストリンクの埋め込み機能(具体的には、グローバル製品内検索へのリンクを埋め込む機能)です。これにより、翻訳者はその文字列がコードベース内のどこで使用されているかをすべて特定できるようになります。これらのリンクを使うことで、翻訳者はGit blameを活用してコード内の現在の位置、マージリクエスト内のコミット、元の計画段階の話し合いまで、その文字列の履歴をすべて確認できます。
たとえば、Rotateというテキストを翻訳する場合、**AccessTokens|**というネームスペースによって、そのテキストのコンテキストが、アクセストークンであることが示されます。しかし、Rotateが何を意味するかを示す視覚的なコンテキストはないため、翻訳者はその意味を考え、推測して、可能な限り最善の訳をターゲット言語で提供するしかありません。
新しいコンテキスト支援機能によって、翻訳者は以下のことができるようになりました。


b. GitLab製品のドキュメントを更新する、関連するマージリクエスト

これらの調査ステップを通じて、翻訳者はアクセストークンローテーションという技術的な概念、その機能がなぜ追加されたのか、どのように動作するのか、そしてそれがユーザーのどのような問題を解決するのかをより深く理解できます。
この充実した調査プロセスによって、翻訳者はRotateという一見シンプルな単語に対しても、最大限のコンテキストを得た上で、技術的に正確かつ言語的に適切な翻訳を提供できます。
このアプローチは、スクリーンショットの提供や製品ユーザーインターフェイスの確認など、これまでの翻訳支援よりはるかに有益です。翻訳者は今後、以下の方法でコンテキストを完全に把握できます。
GitLabのローカリゼーションチームはここで止まりません。現在、翻訳者に文字列の用途や配置に関する情報を提供するAI搭載ツールをはじめとした、さらなるコンテキスト支援機能の開発に取り組んでいます。文字列が製品UIのどこでどのように使用されているのかについてエージェントに質問したり、コードの内容を踏まえた回答をいつでも即座に取得したりできるシステムを想像してみてください。
Crowdinのコミュニティに、翻訳者または校正者として参加して、新しいコンテキスト支援機能をお試しください。そして、GitLabの翻訳体験と製品改善について、ぜひご意見をお聞かせください。